ホームズ君の賢い病院のかかり方 と題して、お世話になりました増村院長先生が定期的
にアドバイス的な記事を掲載されておられます。
今回は「血管の脈動で顔が歪む・・・思いきって手術してよかった!!」
あれぇ 私のこと・・・?!
ご紹介致します。
ホームズ探偵事務所に、30歳の女性Yさんが訪ねてきた。
話を聞くと、右眼の瞼が、緊張したり疲れたりすると、ピクピクと一種のケイレンのような動きを
示す様になった、という事で心配してこられたのだった。確かに、右の瞼は話を伺っている間に
もピクピクと動いていた。それも当人の意思と関係なく始まり突然止まったりするのだ。
形通り、平衡機能(身体のバランスをとる働き)や、協調運動(全体として統一のとれた運動
をするため多数の筋肉が協力して動く機能),四股の腱反射,筋力,知覚を検査した。次に
脳神経(視覚・臭覚・味覚・聴覚をつかさどる神経や,眼球運動、顔面筋の運動、舌や喉の
運動、知覚にたずさわる一連の神経系)を一つ一つ検査した後、得られた結論は次の通り
である。
つまり、右耳の後方の脳蓋骨に覆われた脳の表面で、血管が顔の筋肉を動かす神経(顔
面神経)に接触しているため、その血管の拍動が顔面神経への直接刺激となって作用し、
本人の意思と関係なくピクピクと瞼を動かしているというメカニズムなのである。
さて、ところで治療であるが、この顔面ケイレンには手術しかない。
だが、一口に手術といっても、脳の手術である。特に顔面神経は、脳の奥深い所にある脳
幹部にあり、そこは呼吸中枢や心臓中枢にも近く、生命に関わる手術と言ってもよいのです。
(現実にYさんは、「何人もの医師に、手術は絶対しない方が良い、と言われた」と言っておられ
た。)苦しい決断に迫られ続けていたYさんを救ったのは、T大病院F医師のホームページだっ
た。そこには、手術の方法や安全性、危険性が細かく紹介されており、それを見たYさんは、
手術治療を希望して、再びホームズ君を訪ねてこられたのだった。
すでに顔面ケイレンは顔半分全体に広がり、間断なく顔が歪むといった痛々しい状態であっ
た。ホームズ君の紹介状を持ってT大を訪ねたYさんの決意を知ってF医師は、安全には安
全に注意を払って手術をし、問題の血管と神経の接触部分をはがして隙間を広げる手術を
成功させたのだった。
顔面ケイレンの片鱗も残らない素晴らしい笑顔で、治療成功の報告にホームズ君を訪ねて
くださったのは、手術後1ヶ月半も経っていない日であったのだから驚きである。
精密な手術法が確立していて、安全に治療がおこなえる分野も最近増えてきている。心配
な症状については、早めに専門医の門を叩くことをおすすめしたい。
ますむら医院・院長 増村道雄